

おいらはもっけ。今日はおいらたちがどんな一日をすごしているか、しょうかいするぞ。
おいらの朝は早いぞ。六時には起きているんだ。妖怪(ようかい)だから、すいみん時間はあまり必要じゃない。
スネリはおいらより早起きだから、そのころには起きている。それで、スネリがなにをしているかというと、ず〜っと毛づくろいをしている。おしゃれだからな。
おいらは、そのままでじゅうぶんかっこいいから、なにもしない。晴れた朝は、空を散歩する。きもちいいんだ。
鳥たちは、おいらにみとれているぞ。スネリは、「みとれているんじゃないわ。驚いて見ているだけ。ふつう、ふくろうは夜行性で、朝に空を飛ぶことがないから」っていうけど。
七時にルナが起きてくるから、それから朝食を作る。食事を作るのは当番制だよ。
でも、食べるのはルナだけ。おいらとスネリは妖怪だから、食事はとらないからね。
ルナが作ると、朝からやきそばだったりするよ。やきそばは大好物だから、毎日でもあきないんだってさ。
スネリは納豆におくらを入れたり、めかぶを入れたり、基本的にねばねばしたやつを作ってよろこんでいる。おいらが作る朝食は、まあふつうだな。魚を焼くのはまかせてくれ。おいらが一番うまく焼ける。たまに羽をこがしちゃうけど。
午前中、小学生のみんなが学校に行っている間、ルナはスネリ先生について修行をしている。ルナは、読唇術がとくいになったよ。スネリ先生を超える日も近いと思うな。
動体視力もかなりのものだぞ。もともとの超妖力にみがきがかかっている。
例えば、そうだな……。走っている電車の中のつり広告。あれなんかよゆうで読めるよ。動体視力においては、おいらもスネリもかなわない。
ルナとスネリが修行をしている間、おいらは何をしているかって?
昼寝だ。
妖怪はすいみん時間が少なくてすむと、さっきいっていたじゃないかって? そうだよ。それは本当のことだ。しかし、おいらは昼寝が趣味なのさ。なんかもんくある?
午後は、三人で事件の調査をかねての散歩だ。ルナは散歩にも食いものをもっていく。いちご味のおかしとか。くいしんぼうだ。
今までいくつかの町に移り住んだけれど、どこもいいところだったな。ただ、おいらは暑いのが苦手。ところがスネリは寒いのが苦手。だれか、ちょうどいい気候のところがあったら教えてくれ。一年中、春の陽気のところがいいな。
各地で、ルナが友だちを作れたことは、おいらたちにとってもうれしかったよ。すぐに別れがくるのは、かわいそうだったけどな。
夕方になると、おいらの大好きなテレビ番組がはじまるから、毎日かかさずにみているんだ。『トリオでビンゴ』ってやつ。
三人で組んで、ある質問に対して同じ答えを書けば得点になるルール。ルナとおいらとスネリの三人が出ればって? だめ。ゼッタイ負ける。
例えば、「朝食は」と聞かれて、ルナは「やきそば」、スネリは「ねばねば」、おいらは「焼き魚」だからな。まるで合いそうもない。
夕飯がすむと、ルナの勉強タイムだ。もちろん先生はおいら。人間界の社会から算数、国語の文法まで教えられるぞ。
ルナが得意なのは、理科かな。自然や生物に興味があるからな。興味があるものは勉強していても楽しそうだ。
逆におもしろくなさそうなのは、算数の計算だ。今やっているのが、分数の計算。
ルナは、いつも鉛筆をかじって困った顔をしている。しかし、困るのはおいらだ。おいらの教え方がまずいのかと、かなりおちこんでいるんだぜ。
こんなところかな。おいらたちの日常。
きみたちの生活とは、ちょっと違うか?
違い過ぎる? そうか。けど、なかなか楽しいぞ。それに、こう見えてもいそがしいしな。今日も、妖怪がおこす事件のことを調べにいって、それから昼寝した。いそがしい一日だった。
これからも、おいらたち三人の旅は続く。
きみたちが住んでいる町まで、行くかもしれないな。見かけたら、声ぐらいかけてくれよ。 |
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